練習問題

児童福祉施策の基盤となる法律等1 解答・解説編

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1)×

現任者講習テキストP69(以下:テキスト)に登場する「子どもの権利条約(児童の権利条約)」についての設問です。児童の権利条約は子どもの「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」「参加する権利」の4つの権利の実現を目指しています。(差別されないことは「守られる権利」に含まれています)それぞれの権利のおおまかな内容ついては以下の通りです。

生きる権利 すべての子どもの命が守られること、安全な水や十分な栄養を得ること
育つ権利 もって生まれた能力を十分に伸ばして成長できるよう、医療や教育、生活への支援などを受け、休んだり友達と遊んだりすること、自分の考えや信じることが守られ自分らしく成長すること
守られる権利 暴力や搾取、有害な労働などから守られること、あらゆる種類の差別や虐待、搾取から守られ、 紛争下の子ども、障害をもつ子ども、少数民族の子どもなどは特別に守られること
参加する権利 家族や地域社会の一員として自由に意見を表したり、集まってグループを作ったり、活動することができること

児童の権利条約は、1989年の第44回国連総会において採択され、1990年に発効しました。日本は1994年に批准しました。

2)○

保育士は、「児童福祉法」にもとづく国家資格です。保育士は、同法第18条第4項において『保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者をいう。』と位置づけられています。また、児童福祉法では、児童の福祉を担う公的機関、各種施設やそこに所属する職種、児童福祉事業等に関する規定を定めています。(テキストP69)

3)×

児童福祉法では少年を小学校就学の始期から、満18歳に達するまでの者と定めています。ちなみに児童福祉法の定義では、乳児は満1歳に満たない者、幼児は満1歳~小学校就学まで、少年は小学校就学~満18歳に達するまで(つまり17歳まで)です。児童福祉法では(子どもの権利条約でも)「児童の定義を満18歳に満たない者」と定めています。(テキストP69)

4)○

児童福祉法では、第3条2項において、「国および地方公共団体は、児童が家庭において心身ともに健やかに養育されるよう、児童の保護者を支援しなければならない」としています。

5)○

児童福祉法では、満15歳に満たない児童に酒席に待する行為を業務としてさせることを禁止ししており、違反した場合は罰則を定めています。

第34条 何人も、次に掲げる行為をしてはならない。

1 身体に障害又は形態上の異常がある児童を公衆の観覧に供する行為

2 児童にこじきをさせ、又は児童を利用してこじきをする行為

3 公衆の娯楽を目的として、満十五歳に満たない児童にかるわざ又は曲馬をさせる行為

4 満十五歳に満たない児童に戸々について、又は道路その他これに準ずる場所で歌謡、遊芸その他の演技を業務としてさせる行為

4の2 児童に午後十時から午前三時までの間、戸々について、又は道路その他これに準ずる場所で物品の販売、配布、展示若しくは拾集又は役務の提供を業務としてさせる行為

4の3 戸々について、又は道路その他これに準ずる場所で物品の販売、配布、展示若しくは拾集又は役務の提供を業務として行う満十五歳に満たない児童を、当該業務を行うために、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号)第二条第四項の接待飲食等営業、同条第六項の店舗型性風俗特殊営業及び同条第九項の店舗型電話異性紹介営業に該当する営業を営む場所に立ち入らせる行為

5 満十五歳に満たない児童に酒席に侍する行為を業務としてさせる行為

6 児童に淫(いん)行をさせる行為

7 前各号に掲げる行為をするおそれのある者その他児童に対し、刑罰法令に触れる行為をなすおそれのある者に、情を知つて、児童を引き渡す行為及び当該引渡し行為のなされるおそれがあるの情を知つて、他人に児童を引き渡す行為

8 成人及び児童のための正当な職業紹介の機関以外の者が、営利を目的として、児童の養育をあつせんする行為

9 児童の心身に有害な影響を与える行為をさせる目的をもつて、これを自己の支配下に置く行為

 

6)○

児童福祉法では、要保護児童を発見した者は、福祉事務所もしくは児童相談所に通告する義務を定めています。

第25条

要保護児童を発見した者は、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所もしくは児童相談所または児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所もしくは児童相談所に通告しなければならない。ただし、罪を犯した満14歳以上の児童については、この限りではない。このばあにおいては、これを家庭裁判所に通告しなければならない。

7)×

都道府県は児童相談所を設置しなければなりませんが、これは児童福祉法の定めによるものです。また、その児童相談所に置かなければならないのは、児童福祉司です。

第12条 都道府県は、児童相談所を設置しなければならない。

第13条 都道府県はその設置する児童相談所に児童福祉司を置かなければならない。

8)×

これはちょっと意地悪な問題でしたね。「保護者が正当な理由なく、立入調査を拒否した場合は、50万円の罰金を科する」としているのは、児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)ではなく、児童福祉法なのです。立入調査の話なのだから、児童虐待防止法でしょう?!と思いがちですね。

2008年の児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)の改正で、児童の安全確認等のための立入調査等の強化、保護者に対する面会・通信等の制限の強化等を図るための所要の見直しが行われました。それに伴い、児童福祉法も一部改正されました。今回の問題は、その児童福祉法の改正の中からの一文です地方公共団体に酔う保護児童対策地域協議会を置くよう努力義務を定めたところも、大事な改正ポイントですね。。(参照:厚生労働省HP

第二 児童福祉法の一部改正関係

一 要保護児童対策地域協議会(25条の2関係)

地方公共団体は、要保護児童対策地域協議会を置くよう努めなければならないものとすること。

二 未成年後見人請求の間の親権の代行(33条の7関係)

児童相談所長は、未成年後見人の選任の請求がされている児童等に対し、親権を行う者又は未成年後見人があるに至るまでの間、親権を行うものとすること。

三 罰則(61条の5関係)

正当な理由がないのに立入調査を拒否した者に対する罰金の額を、30万円以下から50万円以下に引き上げるものとすること。

9)×

2011年の民法改正では、親権に関する規定が見直され、それまでの親権喪失制度(これは無期限の喪失です)に加えて、親権の一時停止制度が新設されました。親権の一時停止制度では、著しい虐待を行うなどで親権者として不適当と認められた場合、最長で年間親権を停止して、その間後見人が子どもを監護できるとしています。(テキストP69)

10)×

親権の喪失、および停止については家庭裁判所の審判による。(テキストP69)

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以上です。お疲れ様でした。テキストに出てくる用語ひとつひとつが気になってしまい、ついつい深堀りしてしまいます。今更ですが、このペースでは試験日までに終わらないことに気付きました(笑)次回からはスピードアップを努力目標としていきたいと思います。

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