練習問題

少年事件における法規や制度1 解答・解説編

更新日:

1)×

少年法では、少年の健全な育成を期し、刑事事件とは違って刑罰ではなく、あくまでも保護が目的であると規定しています。(公認心理師現任者講習テキストP104 以下:テキスト)

2)×

少年法でいう少年とは「満20歳未満」の者のことをいいます。(テキストP104)

3)○

少年法では、14歳以上20歳未満で罪を犯した少年を犯罪少年としています。(テキストP104)単純な年齢問題ではつまらないかと思い、少しアレンジしようとしたら、かえってややこしい問題になってしまいました。児童ポルノとは、18歳未満の児童のわいせつな写真や電子データなどのことで、製造や提供はもちろん所持しているだけでも刑法(児童ポルノ単純所持罪)によって処罰の対象となります。ちなみに著作権法の改正により、違法なインターネット配信による音楽・映像を違法と知りながらダウンロード(複製)することも、私的使用目的でも権利侵害(著作権法違反)となりました。

司法の分野は、本当に言葉が色々あって難しく、行為ひとつとっても「犯罪行為」「違法行為」「不法行為」「不貞行為」「触法行為」 「法に触れる行為」「法に反する行為」「債務不履行」等々、いろいろあり、実はこれひとつひとつ意味も内容も違うのです。

たとえば少しだけ触れますと、友人から借金をして返さないのは民法において「違法」なのですが、これは犯罪ではないので、警察に捕まらない。しかし、元々お金を騙し取ろうと思ってお金を借りたのであると「詐欺罪」が成立し、刑法において犯罪となります。民法は個人間の紛争についての法律ですので、警察は関与しませんが、刑法は国家から個人に対する禁止事項を定めた法律ですので、警察に捕まり、刑罰の対象となるわけです。この場合でも分かるように「法に触れる」という言葉を使うと、これは民法に触れる場合は、犯罪ではありませんし、刑法に触れた場合は犯罪ということになるわけです。言葉にも注意を払わなければなりませんね。

4)×

触法少年とは、罪を犯した14歳未満の者をいいます。(テキストP104)

5)×

虞犯少年とは20歳未満で将来、罪を犯す恐れのある少年のことを言います。(テキストP104)

6)○

テキストp104には、「少年事件は、警察や検察庁で捜査を行った結果、非行事実が存在すると認められる場合は保護の観点から、軽微なものであっても必ず家庭裁判所に送致する、全件送致主義を採っている」と書かれています。ただし、全件家裁送致主義には例外がありまして、少年が14歳未満の場合(触法少年と14歳未満の虞犯少年)には、家裁ではなく、児童相談所に通告・送致され、児童相談所が当該少年について、家庭裁判所での少年審判が必要と考えた時に限って、児童相談所から家庭裁判所に送致されるということになります。つまり、正しくは「14歳以上で犯罪を犯した場合(犯罪少年)について検察・警察で捜査が行われた後「全件家裁送致主義」が適用される」というのが正確なところです。

7)○

一瞬あれ?と思ったかもしれませんが、触法少年は元々14歳未満ですので、これは正しい文章となります。触法少年、あるいは14歳未満の虞犯少年は、家庭裁判所よりも先に児童相談所に送られる必要があります。(テキストP104)

8)×

家庭裁判所では、家庭裁判所調査官による調査と裁判官による「審判」を行うことになります(テキストP104)。家庭裁判所は審判と処遇の決定を行うところです。刑の量定をしたり、裁判を行う場所ではありません。

9)○

心身の鑑別の必要性がある場合は、少年を少年鑑別所に収容し観護措置を執ることができる(テキストP104)。観護措置の期間は「原則」2週間。最大8週間を限度に延長することが可能です(少年法17条3項,4項本文)。

第十七条 家庭裁判所は、審判を行うため必要があるときは、決定をもつて、次に掲げる観護の措置をとることができる。

一 家庭裁判所調査官の観護に付すること。

二 少年鑑別所に送致すること。

2 同行された少年については、観護の措置は、遅くとも、到着のときから二十四時間以内に、これを行わなければならない。検察官又は司法警察員から勾留又は逮捕された少年の送致を受けたときも、同様である。

3 第一項第二号の措置においては、少年鑑別所に収容する期間は、二週間を超えることができない。ただし、特に継続の必要があるときは、決定をもつて、これを更新することができる。

4 前項ただし書の規定による更新は、一回を超えて行うことができない。ただし、第三条第一項第一号に掲げる少年に係る死刑、懲役又は禁 に当たる罪の事件でその非行事実(犯行の動機、態様及び結果その他の当該犯罪に密接に関連する重要な事実を含む。以下同じ。)の認定に関し証人尋問、鑑定若しくは検証を行うことを決定したもの又はこれを行つたものについて、少年を収容しなければ審判に著しい支障が生じるおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある場合には、その更新は、更に二回を限度として、行うことができる。

10)○

家庭裁判所の審判では、非行事実と要保護性が審理されます。(テキストP104)

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以上です。法律の言葉は本当に難しいですね。一言変えようとすると全く別の解釈が成り立ってしまう場合が存在するので、門外漢の私には、教科書と違う言葉を使って問題を作る事はとてもできません。問題や解説に誤りや、別の解釈が成り立つような箇所がありましたら、どうぞご指摘ください。よろしくお願いいたします。

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